近年、ペットは飼い主ご家族のケアと獣医療を合わせたサポートにより、長生きになりました。高齢になると「がん」になるペットも増えています。
イヌの約半数が「がん」で亡くなり、ネコは3分の1が「がん」で亡くなると報告されています。
腫瘍は全て治せるわけではありません。しかし、全て治せないわけでもありません。腫瘍の種類によっては早期発見・早期治療により完治できるペットもいます。
また、完治できない場合も緩和的治療を行うことで、進行を遅くしたり、生活の質「Quality of Life」を良くできる事もあります。そのためには、できるだけ早期に「発見・診断・進行度の評価」を行い、ご家族の大切なペットのためにしてあげられる事を十分に話し合い、見つける事が大切だと考えています。
■がん治療の目的
1.根治治療 支持療法を行いながら腫瘍を根絶し完治を目指す治療
2.緩和治療 根治できない腫瘍に対しできる限りコントロールをし、苦痛の軽減、栄養管理、呼吸管理、消化器症状の緩和、腫瘍随伴症候群(腫瘍に伴うさまざまな症状)の緩和などの支持療法を行い、機能不全の回復を目指し、少しでも快適に日常が送れる事を目指す治療